高知のドロメ

“喰っちゃあいかんのか?” へようこそ!

今日の食材は 「ドロメ」です。
ドロメと言っても、あのハゼ科のドロメではありませぬ。

何?ハゼ科のドロメを知らない?
この恥知らずがっ!

そんな事では一流の変人にはなれんぞ!
へ?なりたくない?

ったく、向上心の無いヤツじゃな。

ガキの頃、タイドプールでその辺の巻貝潰してエサにして釣って遊んでたな。

おいらの釣りの原点でもある。

ハゼ科のドロメはソコソコに太さがあって、喰おうと思えば喰える肉量がある。

しかし、ガキの頃とはいえこのおいらが食す気にならなかった。

なぜだろ?

いつかは喰わねばなるまい。

で、ここ高知県ではイワシの類の仔稚魚の生食用をドロメと呼んでいる。

・・・と思う。

関東的に言えば、生シラスですな。
自分で買うには若干の勇気が必要なお値段さ。

ヘタレなおいらはその勇気が無いのさ。
だから、買わないの。

でもね、頂いたんだな。
へへっ♡

やったぞなもし。
高価な食材が我が手中にあるのだぁ。

ふんっ!

ここではカタクチイワシの稚仔魚って事にしておく。
カタクチイワシはニシン目カタクチイワシ科カタクチイワシ属の魚。

その時、家には3人いた。
おいらとガキ2名。

3等分か?
ガキにも大人と同量でいいのか?

という言い分は却下された。
ちきしょう。

ちょっとアクセントにネギを刻んでみた。
いや、なに、長ネギしか無かったんだ。

許してくだちゃい。
別に許さなくてもいいけど。

そして、ポン酢をかけて早速頂く。
もんぐもんぐ・・・・もんぐ・・・・

ん?少し苦味があるね。
こりゃ内臓の苦味かな?

同量の等分を主張した3男が箸をおいた。
もういらないだと。

ふざけやがって。
自分で主張したんだから最後まで喰え。

結果、残りはおいらが喰ったのだった。
ま、そんな味わいだった訳さ。

苦味のアクセントは子供には向かない。

TV番組などでやたら絶品的な表現が多かったから期待が大きすぎたんだな。

ほんとTV番組とかでウソこくのやめてほしいね。
番組の中で”不味い”ってセリフ聞いたことはぼぼ無い。

稀に不味いのが売り文句な店があるからそれくらい。
”ごく普通の味わいですね”ってものあまり無いね。

まあ、取材させてもらって”普通ですね”って言う訳にもいかないか?

”不味い”って言って、その店舗がつぶれたら損害賠償とかなるのかな?

それが真実だとしてもそうなるのか?

結局、TV番組では正直なコメントなんて出来ない訳だな。

ホントに旨い時だけ正しい表現となる。

裁判になったとしたら、裁判長は抜き打ちでそれを喰って判決出すのかね。

「確かに不味い、原告の主張は認められない」とか?

「TVの影響力を考え、店舗が閉店してしまう可能性がある事を認識していた・・・うんぬん・・・よって被告に〇〇万円の支払いを命ず」とか?

結局、正直なコメントはご法度か・・・・
今回のドロメはっきり言って絶品って事は無かった。

別に不味いと言ってる訳ではありませぬ。
淡く香るイワシの風味に苦味をプラスしたような味わい。

コクは無く、あっさりかつさらりとした感じ。
酸味を利かせて少量を味わうのが良し。

そんな感じさ。

んごっ!

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